PR

必要条件と十分条件

必要条件と十分条件

命題$\ \textcolor{blue}{p}\Rightarrow \textcolor{limegreen}{q}\ $が真であるとき、 $$\begin{eqnarray} \begin{cases} \textcolor{blue}{p}は\textcolor{limegreen}{q}であるための\textcolor{red}{必要条件}である\\ \textcolor{limegreen}{q}は\textcolor{blue}{p}であるための\textcolor{red}{十分条件}である \end{cases} \end{eqnarray} $$ という。

また、命題$\ \textcolor{blue}{p}\Rightarrow \textcolor{limegreen}{q}\ $と命題$\ \textcolor{limegreen}{q}\Rightarrow \textcolor{blue}{p}\ $がともに真であるとき、$\ \textcolor{blue}{p}\Leftrightarrow \textcolor{limegreen}{q}\ $と表し、$$\begin{eqnarray} \begin{cases} \textcolor{blue}{p}は\textcolor{limegreen}{q}であるための\textcolor{red}{必要十分条件}である\\ \textcolor{limegreen}{q}は\textcolor{blue}{p}であるための\textcolor{red}{必要十分条件}である\\ \textcolor{blue}{p}と\textcolor{limegreen}{q}は\textcolor{red}{同値}である \end{cases} \end{eqnarray} $$ という。

これらの具体的な判別方法を確認してみよう。

[1]$ \quad 条件\textcolor{blue}{p}\cdot\textcolor{limegreen}{q}$を最も本質的な形になるまで同値変形する。
同値変形を進めた結果、一方から他方が導ければ必要十分である。

[2]$ \quad \textcolor{red}{\Rightarrow と\Leftarrow}$の真偽を判定する。
このときには、集合の包含関係として考えると判定しやすい。 $$\large{\textcolor{blue}{P}\textcolor{red}{\subset} \textcolor{limegreen}{Q}\Leftrightarrow 『\textcolor{blue}{p}\textcolor{red}{\Rightarrow} \textcolor{limegreen}{q}が真』}$$

[3] 命題の主語が矢印の先であれば必要根元であれば十分$$\Large{\textcolor{blue}{(十分)}\textcolor{red}{\Rightarrow} \textcolor{limegreen}{(必要)}}$$

結局やるべきことは同値変形による命題の明確化真偽判定であり、必要か十分かは勝手に決まるので本来わざわざ考える必要はない。

「$p$は$q$であるために必要だな」のように、日本語として考えることはあまりお勧めできない。$\Rightarrow$ と$\Leftarrow$のどちら向きの矢印であるかを考え、主語の位置により機械的に答える方が速くて正確である。

例題に挑戦しよう

≪問題≫

実数$\ a,b,c\ $に関して、$ac=bc\ $であることは$\ a=b\ $であるための[   ]条件である。

≪解答・解説≫

$$\begin{eqnarray} \begin{cases} ac=bc\xrightarrow{\textcolor{red}{\times}} a=b\\ ac=bc\xleftarrow[\textcolor{blue}{\bigcirc}]{} a=b \end{cases} \end{eqnarray}$$ $$\therefore \quad\boldsymbol{必要条件}$$

$ac=bc \rightarrow a=b ,\ a=b \rightarrow ac=bc \ $の真偽判定をすればよい。判別方法は以下のようなものが考えられる。

[ⅰ] これがおそらく最も多くの人がやる方法であろうと思う。
$a=b$ならば常に$ac=bc$は真であり、
$ac=bc$ならば常に$a=b$は偽(反例:$\textcolor{red}{a=1,b=3,c=0}$)である。
よって、$\textcolor{limegreen}{a=b \Rightarrow ac=bc}$より、$(十分)\Rightarrow \textcolor{red}{(必要)}$である。

[ⅱ] より真偽が明確になる形(本質的な形)になるまで同値変形する。
$ac=bc\Leftrightarrow (a-b)c=0 \Leftrightarrow『a-b=0\ 又は\ c=0\ 』\Leftrightarrow \textcolor{red}{『a-b=0\ 又は\ c=0\ 』}$
$a=b$ならば常に$『a-b=0\ 又は\ c=0\ 』$は真であり、
$『a-b=0\ 又は\ c=0\ 』$ならば常に$a=b$は偽である。
よって、$\textcolor{limegreen}{a=b \Rightarrow ac=bc}$より、$(十分)\Rightarrow \textcolor{red}{(必要)}$である。

[ⅲ] 同値変形の後、集合の包含関係として考える。
$ac=bc\Leftrightarrow (a-b)c=0 \Leftrightarrow『a-b=0\ 又は\ c=0\ 』\Leftrightarrow \textcolor{red}{『a-b=0\ 又は\ c=0\ 』}$
よって、$\textcolor{limegreen}{a=b \Rightarrow ac=bc}$より、$(十分)\Rightarrow \textcolor{red}{(必要)}$である。

[ⅰ]~[ⅲ]はいずれの方法でも問題ないが、常に複数視点を持ち状況に合わせて速く確実な方法を選択するようにしたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました