PR

【高校数学】Focus Gold(フォーカスゴールド)を徹底分析!レベル・問題数や使い方を詳しく解説

Focus Gold(フォーカスゴールド)_難関大の数学を攻略するための強い味方! 参考書
オリジナル生成画像

皆さんは、『Focus Gold(フォーカスゴールド)』をご存じですか?『Focus Gold』は『チャート式』と同じ、網羅系といわれる参考書シリーズの一つです。『チャート式』のほうが、歴史が長く使用者も多い印象ですが、『Focus Gold』も網羅系参考書としてその地位を確立していますよね。

そんな、『Focus Gold』は難関大入試の突破を目指す人にとって、非常に素晴らしい参考書です。啓林館の教科書を使っている場合には、教科書との相性も良く使い勝手はかなり良いといえます。

この記事では、『Focus Gold』がどのような参考書なのかについて、問題数やレベルなどを詳しく見ていきます。

より自分に合った参考書を選ぶことができるように、そして、手にした参考書をキッチリと完成させることができるように、この記事をぜひ参考にしてください。

また、他のオススメ参考書や比較されることの多い『チャート式』について紹介している記事も投稿しています。まだ見ていないという人はぜひそちらも確認してみてください。

数学学習に取り組むときに必要とされる姿勢

皆さんは、問題をただ解けばそれで数学の勉強になると思っていませんか?

しかしそれは、「あらゆるパターンの問題を丸暗記して解けるようにする」という事ことです。しかし、入試本番でこれまでに見たのとまったく同じ問題が出ることはほぼあり得ません。という事は、解法の丸暗記では合格点を取ることはできないという事になります。

数学学習で大事なことは、「自分の頭で考える力」を養う事です。実際、共通テストや難関大学の入試で問われるのが「思考力・判断力・表現力」の3つの力です。これらを総合的に鍛えていくためには、日ごろから「一つ一つの問題からきちんと一般的な法則を見つけ、それらを体系化・整理する」ことが大切になります。

『Focus Gold』だけがその正解というわけではありませんが、「入試数学に耐えうる土台を作る」一つの近道だということができます。

Focus Gold(フォーカスゴールド)の概要

『青チャート』や『NEW ACTION LEGEND』などと比較されることの多い『Focus Gold』の概要を紹介します。

『Focus Gold』は、キッチリ完成させれば、全統記述模試(河合塾)での偏差値70~75が目指せるつまり、ほとんどの大学入試に十分対応できる自力が身につく、そんな参考書です。

一方で、『Focus Gold』は到達レベルが、『青チャート』や『NEW ACTION LEGEND』よりも一段高い代わりに、基礎レベルの導入がややあっさりしている点には注意が必要です。導入があっさりしていることから、初学者や数学が苦手な人が手を出すと簡単に挫折してしまうシリーズです。

逆に、問題の背景や周辺知識を深めることができるコラムは非常に充実しています。そのため、数学が苦手でない人にとっては得るものの多い参考書です。

出版社とおすすめ度

Focus Gold -5th edition-表紙

〈おすすめ度:★★★★☆〉

出版社:新興出版社啓林館
サイズ:A5判

Focus Gold-5th Edition-の構成

本体構成

マスター編、チャレンジ編、実践編の3部構成になっています。

マスターレベルテーブル
問題の達成度と学力としての到達度を俯瞰できるテーブル

《マスター編》
例題一覧
掲載されている全例題のタイトルと難易度、掲載ページの一覧

章扉
その章で出てくるCheck!・例題・練習・Step Upの一覧表

まとめ
各節での重要事項・要点をコンパクトに整理

Check!
公式などの基本事項を理解できているかをサッと確認するための問題

例題ページ
本書のメインになるページ

コラム
「解説」「Story」「Coffee Break」「Column」の4種類からなり、重要事項の詳しい解説や、発展的な内容、学習方法などについて説明

Step Up
各節ごとに設けられた、入試基礎~標準レベルの問題

章末問題
各章のまとめとなる、入試標準~応用レベルの問題

《チャレンジ編》
Level Up問題
難関大を中心とした代表的な入試問題によりマスター編で得た知識の運用力を磨く

《実践編》
最難関大学の入試問題に通用する発想力(実戦力)を鍛えるための問題や証明が厳選

Focus Gold-6th Edition-(数学ⅠAが2025年1月に発刊)

5th Editionからの変更点は以下の6つ

  • 例題のうち「必須例題」に「Check」マークがつく
  • 章扉のQRコードから、全例題の解説動画が視聴可能
  • コラムの一つとして、「思考の礎」が追加?
  • 難関大学の入試問題に取り組む前に「絶対に取り組んでほしい30題」が全て解説付きで掲載
  • 例題の問題文をまとめた別冊の「例題集」
  • 学習進捗管理と本冊の解答を隠すのに役立つ「例題チェックシート」

例題ページの構成

Focus Gold サンプルページ
  • 考え方
    問題を解くときの方針や必要とされる数学的思考のまとめ
  • 解答
    答案として再現すべき模範解答
  • 解説
    解答上の注意点や、補足説明
  • Focus
    例題を解く上で抑えておく必要のあるポイントの再確認

  • 例題からの派生事項や関連事項
  • 練習
    例題の内容が身についているかを確認するための類題

Focus Goldの問題数と難易度

入試基礎~最難関までをカバーする十分な量の良問

文系:ⅠAⅡBC / 理系:ⅠAⅡBCⅢ を目安として参考にしてください。

Focus Gold
~5th Edition~
ⅠAⅡBCⅠAⅡBCⅢ
Check!308360
例題7851006
練習7851006
Step Up567750
章末問題133172
Level Up201260
実践編(問題+証明)84146
問題数合計28633700

実際には、文系は数学Cの内容のうち、ベクトルのみを進めることも考えられます。その場合、取り組む問題数はもう少し減ることになります。

入試基礎~最難関までをカバーする絶妙な難易度

まとめ、Checkにより導入がなされていますが、基本事項は理解できている前提で、あくまでも確認といった程度です。そのため、初学者や数学に苦手意識のある人にとってはややハードルが高いといえます。

こういった人の場合、『入門問題精講』や『初めから始める』のような、導入・解説が親切・丁寧な参考書でまず知識をみにつけてから取り組む必要があります。

Check!:教科書の例~例題レベル

***:教科書の例題~章末問題レベル

****:教科書の章末問題~入試基礎レベル

***:入試基礎~入試標準レベル

****:難関大学の入試での典型問題レベル(応用レベル)

Step Up:入試基礎~標準レベル

Level Up:入試標準~応用レベル

実践編:最難関大学(東大・京大・一橋大・東京科学大)入試レベル

×2までのマスターで、全統記述の偏差値の目安がおおよそ55です。ほかの参考書でいうと、『プレ1対1対応の演習』や『元気が出る数学』『基礎問題精講』などを仕上げたときと同程度の到達レベルです。

×3までのマスターで『黄チャート』の例題(🧭5つまで)や『New Action Frontier』の例題(★4つまで)を仕上げたときと同程度の到達レベルになります。全統記述の偏差値の目安はおおよそ65です。

×4までのマスターで『青チャート』の例題(🧭5つまで)や『New Action Legend』の例題(★4つまで)を仕上げたときと同程度の到達レベルになります。全統記述の偏差値の目安はおおよそ67.5です。

Level Up問題まで仕上げることができれば、旧帝大などの難関大学入試にも喰らいつけるようになり、実践編まで仕上げることができれば最難関大入試でもしっかりと戦えるようになります。このとき、全統記述の偏差値の目安はおおよそ75です。

Focus Goldの特徴と効果的な使い方

Focus Goldの特徴

中堅~最難関大学まで合格を狙える問題ラインナップ

『Focus Gold』は大学入試を意識し、「入試に耐えうる土台作り」を可能にする問題選定となっています。多くの大学で数学の合格点を狙うのに必要となる問題を網羅的に集めただけでなく、1冊で難関大学合格を十分に狙えるレベル設定です。

例題については『青チャート』『New Action Legend』とほぼ同レベルですが、最難関大向けの問題がこれらよりも充実しており、「難関大入試の攻略」により注力されているといえます。

充実のコラム

「解説」「Story」「Coffee Break」「Column」の4種類の形式のコラムが存在します。これらのコラムを通して、学習内容をより多角的に見たり、深く理解を進めたりといったことができるようになっています。また、心構えや学習方法についても紹介されており、数学に限らず役に立つ知識を得ることも可能です。

これらのコラムにより、問題の背景や周辺の理解を深めることで、例題で学んだ解法を有機的につなぐことをサポートしてくれます。この、「充実したコラム」が同レベル帯の網羅系参考書と『Focus Gold』の最も大きな差といえるかもしれません。

NEW ACTION FRONTIERの効果的な使い方

『Focus Gold』は、『チャート式』や『問題精講シリーズ』と同じように、「入試で頻出となる典型的な問題への解法パターンを習得する」ことが目標となる参考書です。一方で、「解法の丸暗記」では対応できない難関大入試へも対応できるように効率的にコラムなどが配置されています。

ここでは、『Focus Gold』を有効に活用するためにおすすめの使い方を紹介していきます。

1周目の流れとポイント

1周目のポイントは、基本知識を確実にしたうえで、基礎となる考え方を確実にみにつけることです。スピードよりも、質を重視して丁寧に取り組むことを意識しましょう。

<1周目のSTEP>
  1. まとめを確認し、基本事項を整理する
    まずは、面倒がらずにきちんと〔まとめ〕の内容を確認しましょう。このとき、あやふやであったり、書いていることが理解できなかったりという場合には、『入門問題精講』などのより詳しく解説してくれている参考書にまずは取り組むべきサインです。まずは基礎知識のインプットを優先させましょう。
    〔まとめ〕の内容が確認できたら、〔Check!〕に取り組み基礎事項が本当に頭に入っているかを確認してください。ここで解けない問題がある場合には、やはり『入門問題精講』などに立ち返るようにしましょう。

  2. 例題を解く
    必須の基礎事項を確認できたら、例題が解けるかトライします。解けたら◯(=復習しなくていい意味の印)をつけてください。このとき、たんに「答えがあっていたからOK」としてしまうのではなく、〔考え方〕や〔解説〕をじっくりと確認し、抜けている知識や勘違いがないかのチェック絶対に行うようにしましょう。

    間違えたり、解き方がわからなかったりという場合には、すぐに×(=復習すべきという意味の印)をつけ、考え方や解説を熟読しましょう。

    1周目は、新しい解き方や思考プロセスを増やすために解いています。知識が無い状態で長い時間をかけて考えても効率が悪いだけです。少し(5分程度)考えてみて分からなければ、すぐに解説を確認し、解法を習得することを優先しましょう。

    このときに、「〜という式(文言)があったら、〜をする」というif-thenの形で入れていくことで応用性を高目る意識も重要です。

  3. 例題下の練習を解く
    例題でインプットした知識が身についているかを確認します。例題できちんと知識をインプットできていれば、例題が解けなくても、練習は解けるはずです。
    例題と同じように、解けたら◯、間違えたり、解き方がわからなかったりという場合には×をつけましょう。

    例題には×がつき、練習には◯がつく問題も多いはずです。そういった問題は、2周目では例題だけやればOKなので、復習(周回)の効率がとても高くなります。
1周目で解けなくても気にしない!

1周目はほとんどの問題ができないはずです。これは誰でも(東大合格者であっても)同じなので気にしてはいけません。そもそも新しい解き方を身につけるために勉強しているのですから、1周目から解けなくて当たり前です。

「この問題」ではなく「 このタイプの問題」を解くためをいしきする!

「この問題」を解くための知識は、言い換えると丸暗記です。これでは、応用性が低く、貴重な記憶容量の無駄使いです。1つの問題を通して応用性の高い知識を見つけ出すことは簡単ではないですが、「このタイプの問題が出たらこう解いたらいいのでは?」と、自分なりに攻略法を見つけるようにしてください。

1テーマ1時間以内と決めておく!

わからない問題が出てきたときに、解説を読んで30分考えてもわからないという状況であれば、それ以上時間をかけても、その時点で理解できるようにはなりません。より基本的な内容の参考書に戻ったり、次の周回に回したりといった対応をとるようにしましょう。何度か繰り返している過程で解けるようになります。

2周目以降の流れ

2周目以降に取り組むときのポイントは、1周目で学んだ解法を「自分自身の思考パターン」として、確実に定着させていくことです。大学入試は、「自分の考えを、制限時間内に正しく採点者に伝える」というゲームだといえます。反復演習で優先すべきことは解法の定着ですが、限られた時間内に正確に再現するスピードにも意識を向けていきましょう。

<2周目以降のSTEP>
  1. 前の周回のときに×のついた例題、練習に再挑戦する
    前の周回のときに×のついた例題、練習について、1周目と同じように例題→練習の順に解き進めていきましょう。
    このとき、すでに〇のついているものについてはサッと確認するだけ(3周目以降は完全に飛ばす)でもかまいません。ただし、少しでも不安な場合には答案を書きだすようにしてください。また、考え方、解説、注などを読み飛ばすことは絶対にしてはいけません

  2. Step Up・章末問題 を解く
    7~8割の例題、練習に解答できるようになった節については、〔Step Up〕を解いてみてください。このとき、本番での時間を意識し、大問ごとに設定されている*1つにつき3~5分を目標に取り組むようにしましょう。
    時間内に正解できなかった問題については、例題に戻り基本を確認しなおし確実に定着させてください。

    順調に〔Step Up〕を進められた章については、是非〔章末問題〕にも挑戦してください。ここまで仕上げられれば多くの大学入試で十分戦うことができます。

  3. チャレンジ編・実践編に進む
    ⅠA/ⅡB/C/Ⅲのそれぞれで、一通りの範囲が学習出来たら、各学習範囲の〔チャレンジ編〕〔実践編〕に進みましょう。
    問題への取り組み方はここまでの例題や章末問題と同様です。〇×をつけ必要に応じて例題やコラムに戻ることを面倒がらずに確実に行ってください。
    このとき、例題やコラムに戻る前に、1問あたり20分程度は何とか答案を作れないか格闘することで、粘り強く思考を組み立てるトレーニングを積むようにしましょう。これを繰り返す中で、実践レベルで通用する力が身についていきます。

チャレンジ編・実践編については、『Focus Gold』1冊で数学を仕上げたい人以外は焦って取り組む必要はないと考えます。理由は、このレベルの習得に「より最適化された参考書」が多く存在するからです。1冊を隅々まで完璧に仕上げるという姿勢は大切ですが、網羅系参考書でそこにこだわりすぎると非効率になる場合もあることを知っておいてください。

すべての例題の解法を自分で説明し、実際に解答できるようになるまで周回する!

『Focus Gold』を進める目的は、入試で必要になる基本解法パターンの習得です。入試で初見の問題に対応できるかどうかは、「このタイプの問題が出たらこう解いたらいい」と、自分なりの攻略法を見通すことができるかどうかで決まります。そのための第1段階が、基本的な問題で「なぜそう説き進めるのか」を説明できることです。答えが合うこと以上に、解法がきちんと説明できることを意識するようにしましょう。

どんな人に『Focus Gold』はおすすめ?

『Focus Gold』は、基本的には「教科書内容をある程度把握できている、中堅~難関大志望の人」におすすめです。 特に、学校で使っている教科書が啓林館の場合には相性がよいので、ぜひ効果的に併用してください。

とはいえ、すでに『New Action Legend』『青チャート』『黄チャート』『合格る数学』などを使用しているのであれば、あえて乗り換える必要はありません。まずはいま取り組んでいる網羅系の参考書をきっちりと仕上げ、次のステップで何を使うかをじっくりと検討するようにしましょう。

『Focus Gold』がオススメの人

難関大学が(旧帝大や早慶上理など)志望の人

『Focus Gold』は、このレベルの大学を目指す人に最も適した網羅系参考書です。『New Action Legend』や『青チャート』もこのレベルの人に適していますが、1冊でより高いレベルまで到達できるのが『Focus Gold』です。

難関大学を目指す受験生にとって必須となるのは、入試標準レベルの典型問題をミスなく確実に解答することです。そのための「確固たる基礎力」みにつけるのに効果的なのが『Focus Gold』の例題とコラムです。各例題にじっくり取り組み、〔Step Up〕や〔章末問題〕をこなすとともにコラムをじっくり読むことで標準レベルを徹底的に鍛えられます。

加えて、チャレンジ編・実践編に取り組むことで、東大・京大といった最難関大学の入試に必要な思考力を磨くこともできます。

とはいえ、『Focus Gold』だけではどうしても演習不足になりがちです。〔章末問題〕までマスターできたら、『1対1対応の演習』『新数学スタンダード演習』『数学ⅢCスタンダード演習』のような入試標準レベルの演習書や『新数学演習』のような最難関向けの参考書に取り組み、高いレベルでの実戦力を磨くようにしましょう。

難関大志望の人は、数学力の基盤をがっちりと固めるために『Focus Gold』をぜひ効果的に活用してください。

中堅国公立大学やGMARCH、関関同立レベルの大学が志望の人

『Focus Gold』は、このレベルを目指す人にももちろんおススメです。このレベルを目指す人がやるべきことは、標準レベルの問題を確実に解ききれるようになること、そして「不用意なミスで失点しない」ことです。

『Focus Gold』の4までの問題にしっかりと取り組むことで、標準レベルの問題への対応力を磨き上げるようにしてください。

併せて、『1対1対応の演習』『新数学スタンダード演習』『数学ⅢCスタンダード演習』といった入試標準レベルの演習書で標準レベルの演習に十分に慣れることも重要です。また、『合格る計算』などで確固たる計算力をみにつけることも忘れずに行ってください。

あまりオススメとは言えない人

網羅系の宿命として、「問題数が多い=仕上げるのにある程度の時間が必要」という面があります。そのため、本番までの時間が少ない人が手を出すのは非常に危険です。さらに、最終到達レベルの高い『Focus Gold』は、網羅系参考書の中でも前提として要求される数学力が高めになっています。そのため、網羅系参考書の中でも消化不良になるリスクが高いです。「数学に苦手意識がある」「まったく未習の状態で予習する」という人は特にこの点に注意し、安易に手をださないようにしてください。

『Focus Gold』の後にやるべき参考書

Focus Gold_取り組む時期

ここでは、『Focus Gold』が目的に応じて「仕上がった」といえる段階になった後に何を進めていくべきかについて、志望校別にみていきます。

本来、一人一人の状況で全く変わってしまう参考書の選び方ですが、これまでの指導経験から「失敗しにくい一例」として紹介していますので、よければ参考にしてください。

GMARCH・関関同立・中堅国公立大学が志望の人

このレベルの大学を志望する場合、入試標準レベルの問題の演習をいかに効果的に積み上げるかがポイントになります。「標準レベルの問題を確実に解ききる力を身につけたうえで、応用問題に少しでも触れておく」というつもりで学習を進めましょう。

なお、計算練習にも積極的に時間を取り、確固たる計算力を作り上げておくことも必要です。『合格る計算』などにより、速さと正確性の両方を鍛え上げるようにしてください。

オススメ参考書ルート

Focus Gold(章末問題まで)→1対1対応の演習+合格る計算→理系数学入試の核心(標準編)/文系数学の入試の核心/国公立標準問題集Can Pass(Can Passは国公立志望のみ)+合格る計算→過去問

難関大学(旧帝大・早慶上理)が志望の人

難関国公私立大学を目指す人は、入試標準から応用レベルの問題を取りこぼさずに得点しきることが求められます。そのためには、相応のレベルの問題を徹底して演習することが必要です。このことから、以下のようなルートがオススメです。ただし相応の時間が必要なのでその点は注意してください。

オススメ参考書ルート

Focus Gold(チャレンジ編まで)→1対1対応の演習+合格る計算→新数学スタンダード演習+数学ⅢCスタンダード演習→過去問

大学への数学シリーズの『1対1対応の演習』、『スタ演(ⅢCも含む)』に進むのが効率的で最もオススメです。本番までの残り時間を考えたときに、問題数を絞る必要があるようなら『理系数学入試の核心(標準編)』や『やさしい理系数学』を使うのもありでしょう。演習を進める中で時間配分や解答スピードを意識し、試験本番でも通用する対応力をみにつけてください。

理系最難関大学(東大・京大・東京科学大)を目指す場合

入試標準レベルを固めたうえで、さらに柔軟な思考力や発想力を身につけることが必要です。過去問演習の前に実践編にも取り組んだうえで、過去問演習と並行して、『上級問題精講』や『新数学演習』『ハイレベル理系数学』といった問題集に取り組み、深い思考を要する問題への対応力をみにつけてください。

難関大も怖くない!『Focus Gold』で数学を得点源にしよう

ここまで見てきたように、『Focus Gold』は素晴らしい参考書です。もちろん、受験に向けて数学の学習を進める中で、「数学を得点源にするには、何から手をつければいいのだろう?」と悩む人も多いと思います。そんな人にこそオススメしたいのが『Focus Gold』です。やや使う人を選ぶ参考書ではありますが、入試基礎レベルから最難関大の入試レベルまでをカバーしています。そのため、「難関大に合格したい」「数学を得点源にしたい」という気持ちの強い人にうってつけです。最後までやり切ることで、数学の力を確実に引き上げることができます

『Focus Gold』では、まず〔まとめ〕〔Check!〕でその節の基礎事項を確認、整理し、〔例題〕に取り組みながら解法の流れや考え方を学びます。〔考え方〕や〔解説〕には方針・思考のプロセスが示されているため、この部分を確実に理解しながら進めるようにしましょう。学んだ解法を〔練習〕で実際に使い、自分の力で解けるようにすることで、知識を定着させていきます。

さらに、〔Step Up〕〔章末問題〕に取り組むことで、入試基礎~標準レベルの演習を積むことも可能です。ここまで進むと、基礎力だけでなく応用力も鍛えられます。そして、難関大を目指す人は〔Level Up〕や〔実践編〕に取り組むことで、最難関大学の問題を攻略するのに必要な実戦力を高めることができます。

このように、『Focus Gold』は基礎から無理なくレベルアップしながら、数学の力を確実に引き上げる構成になっています。問題をただ解くだけでなく、解説をしっかりと読み込み、流れや繋がりを意識して取り組むことで、着実に思考力が身につけることができます。結果として「解ける問題」が増え、数学への得意意識が少しずつ芽生えてくるはずです。

数学は、正しいステップで学習を積み重ねていけば必ず得点源にできます。『Focus Gold』はそのための強力なパートナーです。一度手に取ったのであれば、信じてやり抜くようにしてください。そうすることで、数学力が確実に伸びているという手応えを感じることができます。取り組む中で見つかった「苦手な分野」は、そのつど丁寧に復習しながら進めることも意識しておいてください。

網羅系参考書の中でもやり抜くハードルがやや高めな『Focus Gold』ですが、効果的に使い切ったとき、あなたの数学力は格段に高まっています。焦らず一歩ずつ取り組み、志望校合格への道を確かなものにしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました