皆さんは、「基礎レベルの分野別の学習は終わったけど次は何をしたらいいの?」「一通りの学習はしたけど、定着させるための演習はどうすればいいの?」そんな不安を抱えていませんか?
『チャート式』や、『基礎問題精講』、『プレ1対1対応の演習』などで入試の基礎レベルの学習を終えた後、どのように学習を進めていけばよいかはなかなか判断が難しいですよね。
そんなときに、次のステップとしてぜひ手に取ってほしいのが『大学への数学 入試数学の基礎徹底(略称:基礎徹底)』です。月刊誌である『大学への数学』の3月増刊号として、最新年度版が2月末に発売になる『基礎徹底』は数学ⅠAⅡBCの範囲を大学入試という観点から体系化された素晴らしい参考書です。どのような大学を目指すうえでも確実に抑えておきたい入試数学の基礎を確実に固め、盤石な基盤を作ることができるようになっています。
そんな、大学受験で数学を使うすべての人に活用してほしい『入試数学の基礎徹底』について、この記事では詳しく紹介していきます。
なお、シリーズ全体の比較や、もっと幅広くおすすめ参考書を紹介している記事も投稿しています。まだ読んでいないという人は、是非そちらも参考にしてみてください。
『大学への数学 入試数学の基礎徹底』の概要
出版社とおすすめ度

〈おすすめ度:★★★★☆〉
出版社:東京出版
サイズ:B5判
定価:1,680円(税込)
『大学への数学 入試数学の基礎徹底』は、入試基礎レベルの問題に対応できる力をがっちりと固めるための参考書です。月刊誌の増刊号という立ち位置のため、毎年最新傾向に合わせた新年度版が入手できます。
※時期によっては、Amazon、楽天市場などでの正規品が品切れになり、プレミア価格で販売されている場合があるので注意が必要です。Amazon、楽天市場などでプレミア価格で購入をしてしまう前に、東京出版の公式サイトを確認するようにしましょう。
『入試数学の基礎徹底』の構成
<目次>
『入試数学の基礎徹底』は、次のような章立てになっています。
章 | 単元 |
---|---|
第1章 | 数と式 |
第2章 | 方程式・不等式 |
第3章 | 集合と命題 |
第4章 | 関数(1次・2次) |
第5章 | 指数・対数関数 |
第6章 | 三角関数 |
第7章 | 三角関数と図形 |
第8章 | ベクトル |
第9章 | 座標平面 |
第10章 | 微積分(数Ⅱ) |
第11章 | 数列 |
第12章 | 整数 |
第13章 | 場合の数 |
第14章 | 確率 |
第15章 | データの分析 |
第16章 | 統計的な推測 |
第17章 | 複素数平面 |
第18章 | 2次曲線 |
- | 補遺 |
各章は、<整理>と<演習>の2部構成になっています。<整理>は〔要点〕〔例題〕〔解説〕の3パート、<演習>は〔演習題〕〔前文〕〔解答〕の3パートでそれぞれ構成されています。
<整理>

- 要点
それぞれの分野ごとに、必要な定義や公式、用語などをすっきりコンパクトにまとめています。教科書と入試レベルのギャップを埋めるための必須事項だけでなく、やや発展的な内容もまとめられているのがうれしいポイントです。次のステップへ進んだ後の疑問点解決にも有効に活用できます。 - 例題
入試基本レベルの問題の中から、典型的かつ汎用性の高い厳選された問題が掲載されています。例題を通して、基本事項の理解を深め、定理や公式の使い方を整理することができるようになっています。 - 解説
答案として再現するのにふさわしいスッキリとした解答と、要点で説明しきれなかった関連事項や解答上の注意点が丁寧に説明されています。
<演習>

- 演習題
標準レベルに進む前の足固めとして必要十分な質・量の問題が選定されています。厳選された問題を通して、基本事項が確実にかつ応用の利く形で定着しているかを確認することができます。 - 前文
演習題を解く上で重要な思考プロセスや手法がスッキリとまとめられています。 - 解答
より高いレベルの問題を解くときにも通用する、「自然でスッキリとした一般性のある解答」が記載されています。行間を埋めるために必要な傍注(補足説明)も丁寧で、重要なポイントの理解を深めることが容易になっています。
『入試数学の基礎徹底』の問題数とレベル
無理なく入試基礎レベルの盤石にできる厳選された問題
『入試数学の基礎徹底』は、次の表のような問題数です。掲載されている問題は、いずれも「大学入試で必要とされる数学力の基礎」を効率よく固めるために選び抜かれたものになっています。
単元 | 例題 | 演習題 | 合計 |
---|---|---|---|
数と式 | 5 | 13 | 18 |
方程式・不等式 | 8 | 12 | 20 |
集合と命題 | 6 | 12 | 18 |
関数(1次・2次) | 6 | 15 | 21 |
指数・対数関数 | 8 | 16 | 24 |
三角関数 | 2 | 20 | 22 |
三角関数と図形 | 6 | 14 | 20 |
ベクトル | 10 | 13 | 23 |
座標平面 | 13 | 15 | 28 |
微積分(数Ⅱ) | 11 | 15 | 26 |
数列 | 14 | 16 | 30 |
整数 | 18 | 17 | 35 |
場合の数 | 9 | 14 | 23 |
確率 | 14 | 13 | 27 |
データの分析 | 6 | 11 | 17 |
統計的な推測 | 5 | 11 | 16 |
複素数平面 | 6 | 14 | 20 |
2次曲線 | 5 | 13 | 18 |
合計 (ⅠAⅡB+ベクトル/ⅠAⅡBC) | 141 / 152 | 227 / 254 | 368 / 406 |
これらの、演習価値の高い基本レベルの入試問題を通して、よりレベルの高い本格的な数学学習につながる解法パターンを体系的に学ぶことができます。
難関大入試の典型問題へとつながる盤石な基礎を作る
『入試数学の基礎徹底』の目標は、
- 入試問題を解くのに必須となる事項を単なる暗記ではなく、一連の流れとして整理する
- より高いレベルの問題を解くときにも通用する一般的な解法をみにつける
ことを通して、本格的な数学学習の前に盤石な基礎を固めることといえます。
この目標を効率的に達成できるように、『基礎徹底』では受験数学の必須事項を、体系的かつ網羅的にみにつけることができるように工夫されています。
注意点は、『プレ1対1対応の演習』や『基礎問題精講』などで、基本となる解法のパターンを一通り学んでいることが前提だという点です。少しでも不安な場合には、これらの内容をまず見直すようにしましょう。
掲載されている問題の難易度は、
『NEW ACTION LEGEND』の★2~3個の例題
『青チャート』の🧭2~3個の例題
『黄チャート』の🧭2~4個の例題
『基礎問題精講』
らと同等だと考えてください。
『大学への数学 入試数学の基礎徹底』の効果的な使い方
『入試数学の基礎徹底』は、チャート式や問題精講シリーズのような、「入試に頻出で典型的な解法パターン(定石)を暗記する」ことが目的ではありません。どちらかというと、これらを学習する中で得た解法を「より整理・一般化し、少ない本質的事項を有機的につなげなおす」ことを効果的に進めていくことが目標です。ここでは、この目的を達成するためのおすすめの使い方を紹介します。
1周目の流れ
1周目のポイントは解法や考え方をきっちりと整理しなおすことです。必要に応じて『プレ1対1対応の演習』や『入門問題精講』へ立ち返りつつ、スピードよりも質を重視して、確実に考え方をみにつけていってください。
- 整理の要点を確認する
まずは、基本知識の整理・確認の要点に目を通しましょう。ここで、「言っている意味がほとんど分からない」とか「知らないことが半分以上ある」というような場合には明らかに基礎力不足です。『プレ1対1対応の演習』や『入門問題精講』といった参考書に戻り、より基礎となる知識を入れなおしましょう。 - 例題を解く
要点に目を通して8割程度が理解できたら、例題に挑戦してください。要点で確認した基本事項を、例題を通して実際に活用できるかチェックします。
解答時間の目安はおおよそ10分と考えてください。なお、5分考えても「全く方針もたたない」という場合には、改めて要点を確認したうえで再挑戦してみましょう。
解き終わったら、解説をじっくり読みこんでください。間違っても、「答えがあっていたから」と読み飛ばすようなことがないようにしましょう。たとえ正解していたとしても、もっとスマートな解法がなかったか、その問題にしか使えない解法になっていないかなどをじっくり考えることで、数学的な視野が広がります。
解説や要点をじっくりと確認したうえで、
正解でき、スッキリした答案が作れていた 〇
正解できていて考え方もあっていたが、答案がスマートではなかった △
間違っていた、正解はしていたがほかの問題にも応用できるような考え方ではなかった ×
のように、自分の到達度に応じて段階的に印をつけてください。 - 間違った問題を自分のものにする
2.で〇が付かなかった例題について、何も見ずに答案を再現できるか確認してください。このときに、「丸暗記で再現する」となってしまわないように注意しましょう。解説や要点からきちんと「考え方」を吸収できていれば、丸暗記などせずとも答案を再現できます。 - 演習題を解く
<整理>で習得した考え方を実践できるか確認します。問題ごとに目標時間が設定されていますが、この時点では時間に気を取られすぎてはいけません。「自分で解ききること」をしっかりと意識しましょう。
解けない場合にも、安易に解答を確認することはせず、<整理>を確認しなおすようにしてください。とにかく、定石や典型的な解法を自分なりに組み合わせて答案を作ってみることが重要です。
自分なりに答えを導きだしたら、前文・解答を熟読しましょう。自分の答案と解答の相違点をじっくりと確認し、解答力を高めるために1つでも多くのことを取り入れようにしてください。
1周目では制限時間内に解ける問題のほうが少ないかもしれません。ですが、これは誰でも(東大合格者であっても)同じなので、気にする必要は全くありません。初めからは、早く正確に解くことができないのが当たり前です。
最終的には、「どれくらいのスピードで解けるようになる必要があるかを意識すること」も必要ですが、まずは時間にとらわれてしまうよりも「自分でじっくり考える」方が何倍も重要です!
「この問題」を解くための知識は、単なる丸暗記です。これではほかの問題には応用できず、貴重な記憶領域の無駄遣いになってしまいます。一つの問題を通して、これまでに学んだ基本事項を、いかに応用性の高い考え方に整理しなおせるかが大切なポイントだという事を忘れてはいけません。
確かにこれは簡単ではありませんが、「このタイプの問題はこう解けばいいのでは?」と、自分なりに攻略方法を探るように常に意識していきましょう。
2周目以降の流れ
2周目以降の目的は1周目で学んだ考え方を、自分の自然な思考プロセスとなるように馴染ませていくことです。大学入試という「制限時間内に自分の考えを会ったこともない他人に正しく伝えるゲーム」をクリアするために、時間にも意識を向けて取り組んでください。
- 1周目のときに〇のつかなかった例題・演習題に取り組む
1周目のときと同様に、例題・演習題を解き進めてください。例題の制限時間は5分を目安にしましょう。演習題については、設定されている目標時間を意識してください。
なお、すでに〇のついている問題は頭の中で解答再現するだけでも構いません。(もちろん、少しでも不安を感じる問題はノートに答案を書いてみるようにしてくださいね。) - 一段階高いレベルの問題へステップアップ
7~8割の問題に制限時間内に正答できるようになったら、『1対1対応の演習』といった入試標準レベルの参考書へとステップアップを図ってください。
『入試数学の基礎徹底』を進める目的は、「これまでに獲得した基本事項を整理・一般化して、少ない本質的事項にまとめて有機的につなげなおす」ことです。標準レベルへのステップアップと並行して、すべての問題についてきちんと解法を説明できるまで反復するようにしましょう。
解法がきちんと説明できる(=正しい考え方が定着している)状態になれば、勝手に正解できるようになっています。
どんな人に『大学への数学 入試数学の基礎徹底』はおすすめ?
『入試数学の基礎徹底』は選び抜かれた入試基本レベルの問題を通して、幅広く応用の利く数学的思考を身につけられます。解説もシンプルでありながらも非常に丁寧で、基礎事項の定着を効率よく進められます。そのため、受験で数学を使う多くの人にオススメの1冊です。
『入試数学の基礎徹底』がおすすめの人
地方国公立大学や日東駒専・産近甲龍レベルの大学が目標の人
このレベルを目標とする人にとって重要なのは、入試頻出の基本事項を確実に使いこなすことです。『基礎徹底』は、この入試基礎レベルの知識を応用の利く数学力として鍛え上げるのに最適の1冊です。
演習題を丁寧に反復することで、過去問演習の前の実力養成を効率よく進めることができます。
中堅国公立大学やGMARCH、関関同立レベルの大学が目標の人
このレベルの人がやるべきことは、標準レベルの問題を確実に解ききれるようになることです。そのために必須となる、汎用性の高い基礎力を効率よくみにつけることを可能にするのが『基礎徹底』です。
『1対1対応の演習』の様な入試標準レベルの参考書での学習を進めるうえでも十分に役立つ基礎知識のインプットと、厳選された良問でのアウトプットを通して、丁寧に基礎を固めてください。
難関大学が(旧帝大や早慶上理など)目標の人
難関大学を目指す受験生にとっては、『基礎徹底』よりもレベルの高い、『1対1対応の演習』といった参考書で得られる考え方を身につけていることが必須となります。
このような入試標準レベルの参考書にじっくりと取り組み、さらにその先へと実力を高めていくには、「確固たる基礎力」をみにつけておくことが欠かせません。短期間で効率的に基礎を固めることができる『基礎徹底』を効果的に活用し、数学力の基盤を効率よく完成させていきましょう。
あまりオススメとは言えない人
『大学への数学 入試数学の基礎徹底』は、教科書レベルの範囲学習が一通り完了している人に向けた1冊です。そのため、まったく知識のない初学者や、定期テストレベルに不安がある人にはあまりお勧めとは言えません。
- 教科書内容を定着させたい
- 先取りで1から学習を進めたい
といった場合には、『入門問題精講』『初めから始める数学』『やさしい高校数学』のような入門用の参考書や、『プレ1対1対応の演習』『基礎問題精講』『白チャート』などの入試基礎レベルの典型的解法を学ぶ参考書で、まずはきちんと基礎知識をインプットするようにしましょう。
『入試数学の基礎徹底』の次に取り組むオススメ参考書

ここでは、『基礎徹底』が仕上がった後に何を進めていくべきかを志望校別に紹介します。
本来、一人一人の状況で全く変わってしまう参考書の選び方ですが、これまでの経験から「失敗しにくい一例」として参考書学習のルートをいくつか紹介していきます。よければ参考にしてください。
日東駒専・産近甲龍・地方国公立大学が志望の人
このレベル帯の大学を目標とする場合、いかに「基礎レベル」を自在に扱えるかがポイントになります。そのため、徹底した基礎固めが最優先事項です。『基礎徹底』で入試基礎レベルを盤石なものにした後は、実際に志望校の過去問に取り組みましょう。
過去問演習で少しでも不安なところが出てきた場合には、<整理>をじっくり確認しなおすようにするのが大切です。
また、『ドラゴン桜式計算力ドリル』などで計算練習を徹底して行うことも忘れずに行いましょう。
※理系の人は、『基礎徹底』と並行して『数学ⅢCの入試基礎』などで、数学Ⅲの範囲の演習を進めることも忘れないようにしてくださいね。
入試数学の基礎徹底(+数学ⅢCの入試基礎)+ドラゴン桜式計算力ドリル→過去問
GMARCH・関関同立・中堅国公立大学が志望の人
このレベルの大学を志望する場合、入試標準レベルの問題の演習をいかに効果的に積み上げるかがポイントになります。『入試の核心』『CanPass』といった参考書で標準レベルの問題を確実に解ききる力を身につけ、余裕があれば、応用問題に少し触れておけるといいですね。
なお、計算能力もきっちりと高めておく必要があります。『合格る計算』などにより、速さと正確性の両方を鍛え上げるようにしましょう。
入試数学の基礎徹底(+数学ⅢCの入試基礎)→1対1対応の演習+合格る計算→理系数学入試の核心(標準編)/文系数学の入試の核心/国公立標準問題集Can Pass+合格る計算→過去問
難関大学(旧帝大・早慶上理)が志望の人
難関国公私立大学を目指す人は、入試標準から応用レベルの問題を取りこぼさずに得点しきることが求められます。そのためには、相応のレベルの問題を徹底して演習することが必要です。
このことから、以下のようなルートがオススメです。
入試数学の基礎徹底(+数学ⅢCの入試基礎)→1対1対応の演習+合格る計算→新数学スタンダード演習+数学ⅢCスタンダード演習→過去問
応用レベルの演習を積む参考書としては、同じ大数シリーズの『スタ演(3Cも含む)』に進むのが効率的で最もオススメです。本番までの残り時間を考えたときに、問題数を絞る必要があるようなら『理系数学入試の核心(標準編)』や『やさしい理系数学』を使うのもありです。
これらの参考書による演習を進める中で、時間配分や解答スピードを意識し、試験本番でも通用する対応力をみにつけてください。
理系最難関への挑戦を目指す人は、入試標準レベルを固めたうえで、さらに柔軟な思考力や発想力を身につけることが必要です。過去問演習と並行して、『上級問題精講』や『新数学演習』『ハイレベル理系数学』といった問題集に取り組み、深い思考を要する問題への対応力をみにつけてください。
受験数学の基礎を盤石に!『基礎徹底』で次のステップへ進む準備を完璧に
受験数学では、基礎力をどれだけ盤石にできるかが合格への大きなカギとなります。特に、入試基礎レベルを徹底的に仕上げることは、標準問題や応用問題を解くための土台として欠かせません。そんな基礎固めを効率よく進められる参考書が『大学への数学 入試数学の基礎徹底』です。この記事では、その魅力を詳しく解説してきましたが、最後にポイントを振り返ってみましょう。
『基礎徹底』の特徴は、入試基礎レベルの力を体系的に整理し、演習を通じて実戦力へと高める構成です。
整理パートでは、公式や定理といった基本事項が的確にまとめられています。特に、教科書レベルではカバーしきれない発展的なポイントまで扱っているため、次の学習ステージでのつまずきを減らす助けになります。さらに、例題では厳選された典型問題を通じて、基礎を深く理解し、入試で役立つ実践的な力を養えるようになっています。
演習パートでは、整理パートで学んだ知識を実際の問題に応用する力を鍛えられます。収録されている問題は、基礎力を実戦的に確認するために厳選されており、単なる暗記ではなく「考える力」を養うことが可能になっています。「なぜその解法になるのか」を理解することで、次のステップでの応用力も自然と身につきます。
『基礎徹底』を効果的に使うためには、段階的な学習もポイントです。まず1周目では、整理パートで基本事項を確認し、例題を解いて考え方を理解します。そして、演習題にも取り組み、アウトプットを通じて基礎知識を実践的に活用する力を身につけてください。この段階では、スピードよりも正確さを重視し、自分なりの考え方を整理することが大切です。
2周目以降では、演習題を中心に進めながら、解法を自分の思考プロセスに馴染ませます。このとき、制限時間を意識して取り組むことで、入試本番を意識した実戦力を養えます。1周目で解けなかった問題や不安のある問題に再挑戦し、確実に解法を自分のものにしていきましょう。
『基礎徹底』をやり切ることで得られるのは、単なる基礎力の完成だけではありません。基礎を徹底的に固めた結果、標準問題や応用問題にも対応できる力と自信が身につきます。地方国公立大学や日東駒専を志望する人は、この1冊で基礎を盤石にした上で、過去問演習にスムーズに進めます。GMARCHや関関同立を目指す人には、標準問題に取り組むための足場を築く役割を果たします。難関大学を目指す人にとっても、次のステップに進むための最適なパートナーとなるでしょう。
最後に、この記事を読んでいる皆さんにお伝えしたいのは、基礎を固めることで得られる「自信と安定感」です。『基礎徹底』は、入試基礎レベルを完璧に仕上げるための参考書として設計されており、この1冊をしっかりと使いこなすことで、数学に対する不安が解消され、目標に近づく大きな力になります。まずは整理パートから始め、例題や演習題を一つひとつ着実に取り組んでみてください。この努力の積み重ねが、第一志望合格への道を確かなものにしてくれるはずです。『大学への数学 入試数学の基礎徹底』を手に取り、次のステップへの第一歩を踏み出しましょう!
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