皆さんは徹夜をされたことはありますか?学生であればテスト勉強の際に、社会人であれば仕事が終わらなくて仕方なくなど、徹夜する(してしまう)理由は意外とたくさんありますよね。
特に学生の人は、多少の睡眠不足になっても後でしっかり寝れば回復すると考え、「今日だけ乗り切れば」と徹夜で勉強することを選ぶ機会も多いと思います。私もそうでしたし、クラスには他にも徹夜で勉強(一夜漬け)してテストに臨んでいる人が必ずいました。
そんな徹夜での勉強ですが、一般的には良くないと言われますよね。実際のところ、本当に良くないのでしょうか?
今回は、徹夜での勉強はアリなのかナシなのか一体どちらなのか、あらためて考えてみようと思います。
徹夜で勉強のメリットは?
本来寝るべき時間を削って勉強する時間に充てることになる徹夜。徹夜での勉強には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
勉強に使える時間が増える
まず一番のポイントは、とにかく勉強時間を大幅に増やせるということです。普段寝ているはずの7~8時間を勉強に使えるのです。なんと、たった一晩で約3日分の勉強時間を手に入れることができるということになります。時間が増えれば、勉強量を増やすことができるわけです。これって、大きなメリットとですよね。
静かで集中できる環境が手に入る
日付が変わる頃になると多くの人たちは寝ている時間になってきます。深夜に外を出歩く人は少ないですし、家族の中でも起きているのは徹夜する本人だけという場合が多いのではないでしょうか。
そのため、周りがうるさくて集中できないということはありません。非常に静かで、一つのことに集中しやすい環境が手に入るというのは大きな利点と言えます。
但し、周囲に人がいないということは「サボっていても誰も注意してくれない」ということでもあります。スマホやゲーム、漫画などは目に入らないところにきちんとしまっておくことが肝心です。また、大学生で一人暮らしだと友人や後輩、バイト先の知り合いなどが乱入してくることがありえるので注意が必要です。
暗記科目の試験で効果が実感される
「来週のテストに向けて今日は徹夜で勉強だ!」という人はあまりいないのではないでしょうか。徹夜で勉強することを選択する人の多くは、試験が明日に迫っていて勉強に使える時間が深夜しかないという状況のはずです。だからこそ徹夜は最大の効果を発揮します。
なぜなら、基本的に人は一度記憶した内容でも時間経過とともに忘れていくからです。つまり、記憶してから再現するまで(テストを受けるまで)の期間が短ければ短いほど勉強した内容をしっかりと覚えているということですね。
また脳は、睡眠をとることで記憶の定着を進めますが、その際にどうしても一部に抜けが出てしまいます。
勉強してから試験までの期間を短くできるのが徹夜です。そのため、忘れる暇なく試験を迎えることができ、勉強した内容をきちんと覚えている状態でテストに臨めます。これも暗記に頼る部分の多い科目ほど大きなメリットの一つとなりますね。
達成感が大きい
徹夜での勉強は、「○○時間やった」「寝ずに頑張った」などわかりやすい努力の跡が残ります。また、睡眠時間を削ってまで勉強した後は脳も体もかなりの疲労がたまっている状態になります。この疲労と努力の跡が大きな達成感につながります。
徹夜で勉強のデメリットは?
ここまで、徹夜のメリットについて考えてきました。 ただ、本来は寝るべき時間に活動する徹夜にデメリットがないわけがありません。ここからは徹夜のデメリットについて考えていきます。
健康被害を引き起こす可能性大
繰り返しになりますが、徹夜は「本来寝るべき時間に活動」している状態です。体に良いわけがないのです。
睡眠は脳内の情報を整理し、体の疲労を取り除くために必要不可欠です。その大切な時間を削ったのですから、体のだるさや集中力の低下(飲酒時と同程度にまで低下するといわれています)は避けられません。
さらに、睡眠時間を削るということは、自分から進んで以下のような状態になろうとする行為でもあります。
- 体力消耗による免疫力低下(風邪や病気になりやすくなる)
- 活動時間の延長により食欲を刺激する物質(グレリン)の分泌を促す(食事量が増え、結果として太りやすくなる)
- 大きな疲労感からくるイライラ、マイナス思考を抑えられなくなる(対人関係の悪化や鬱の発症などにつながる)
- 思考力、判断力、記憶力の低下(成績の低下に直結する)
- 脳細胞の破壊(脳の萎縮、認知機能の低下の可能性を高める)
これらの影響は、徹夜後3~4日がたっても改善されないこともあるという報告もされています。たとえ徹夜後に十分な睡眠をとったとしてもです。また、徹夜後に生活リズムがおかしくなってしまい、昼間に眠気が襲ってくることや夜にきちんと寝れなくなってしまうということもあり得ます。
夜更かしや徹夜が、自分の健康を犠牲にして時間を作り出している行為なのだということを、強く意識することが必要です。
勉強効率の低下
すぐに忘れる
さきほど、徹夜のメリットの一つとして、暗記科目の試験で効果が実感されることを紹介しました。もちろんその通りなのですが、記憶の維持ということについては全く期待できません。
徹夜後の睡眠から目覚める頃には、一晩かけて頑張って覚えた内容のほぼ全てを忘れてしまっています。
なぜかというと、人は寝ることで記憶の定着を進めるからです。徹夜では寝るということに充てるはずの時間を削っているわけですよね?であれば、記憶の定着を進めることが出来ないのが当然です。さらに、長時間働き続けた脳は非常に疲れた状態になっています。そのため、時間経過とともに覚えた内容は普通よりも急激に忘れ去られてしまうのです。
結果として、徹夜して勉強した内容を100とした場合に、試験時点ではほぼ100覚えていますが、次の日には10以下程度しか記憶できていない状態になるのです。
一方、徹夜せずに同じ100の内容を覚えたとします。こちらは、寝ている間に脳内で覚えた内容が整理され、次の日に記憶として残るのがおよそ30です。ここで復習をすることで、記憶を100に戻すことがかのうになります。
そして再び睡眠による記憶の定着を進めることで、今度は1週間後の時点でもおよそ50覚えている。ここで再び復習し100にする。これの繰り返しにより、記憶は定着していき100すべての内容が1か月、1年後にも記憶に定着している状態になるのです。
そもそも覚える効率が落ちる
勉強した内容を覚えていくには、記憶しようと集中することが重要です。しかし、徹夜により睡眠不足になってくると「覚えようとしても覚えられない」状態になってしまうのです。
これは、脳が突然活動を停止する(睡眠状態になる)ことが原因で、ごく短時間で睡眠と覚醒(起きている状態)を繰り返している状態になっています。こうなってしまうと、集中力が大きく落ちてしまうのです。 この睡眠不足による集中力の低下は想像以上に大きなものです。本来ならば数分で終わるような作業に何十分もかかったりします。
このことからも、徹夜は「一時的な記憶」として試験のときに一定の効果はあるものの、「時間に対する効率」が非常に悪くかけた時間が無駄になりやすいと言えます。
徹夜勉強はアリなのかナシなのか
徹夜のメリットとデメリットについて考えてきました。結局のところ徹夜での勉強はアリなのでしょうか?
私の結論としては、徹夜はナシです。
これまで考えてきてはっきりしたように、夜更かしには非常に大きなデメリットがあるのに対し、メリットは極めて少ないからです。
徹夜は、そもそも記憶する効率が悪い勉強方法と言えます。そのうえ、次の日の体調だけでなく長期的な生活リズムを狂わせることにつながります。さらに、脳への悪影響も無視できません。
徹夜を含む夜更かしは、「論理的に考える力」「記憶力」を下げ、結果として成績を低下させることがわかっているうえ、その後の数日間は脳に悪影響が残ったままになるのですから良いことなしです。
やはり徹夜での勉強は避けるべきですね。
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