皆さんは、「大学への数学」と言われてどのようなイメージを持たれているでしょうか?「数学が得意な人向けの参考書」「理系の難関大志望者だけが使うもの」といった印象を持っている人が多いかもしれません。また、『1対1対応の演習』が非常に有名なので、「え、他にもあるの?」と思っている人がいるかもしれませんね。むしろ、月刊誌の『大学への数学(通称:大数)』がシリーズの本体であるということを知らない人が多いのかもしれません。
確かに、『大学への数学』のシリーズは、“難関大(特に理系)志望者を主な対象としてレベルの高い解法を提示する”という方針のもと編集されているため、「上級者向き」ととらえるのも間違っていないと思います。ですが、実は教科書レベルから入試レベルへの橋渡しを意識した書籍や増刊号も用意されています。
この記事では、そんな『大学への数学』シリーズについて紹介していきます。解答方針の立て方や体系化を意識した「大数っぽい」といわれる解法は、数学を学ぶ上で非常にためになります。イメージだけで「難しいから使わない」とか「自分には必要ない」と考えずに、ぜひこの記事を最後まで確認してみてください。大数シリーズに対するイメージが変わるはずです。
なお、大数シリーズ以外にどんなオススメの参考書があるかを紹介している記事も投稿しています。良ければそちらも参考にしてみてください。
大学への数学シリーズの出版社と書誌一覧
出版社は東京出版
『大学への数学』シリーズの出版社は 株式会社 東京出版 です。当時予備校講師であった黒木正憲氏が、月刊誌である『大学への数学』の創刊を目指して1957年に創業された、まさに『大学への数学』のための出版社といえます。
月刊誌の大学への数学のほか、増刊号を含む関連書誌や『高校への数学(月刊誌、1976年創刊)』『中学への算数(月刊誌、1994年創刊)』などを発刊しています。
※たまに、東京書籍 株式会社 と混ざってしまっている人がいます。東京書籍は、教科書や『NEW ACTION LEGEND』『NEW ACTION FRONTIER』などを発行されている全く別の出版社ですので注意してくださいね。
大学への数学のシリーズ一覧
『大学への数学』シリーズはかなり多く存在します。 最難関大学受験向けはもちろん、分野別に強化を図るものや、入試基礎レベルを固めるためのものなど本当にたくさんのシリーズ書誌が発刊になっています。以下に一覧を示しておきます。
- 基幹誌
月刊 大学への数学 - 臨時増刊号
入試数学の基礎徹底(3月増刊)
新数学スタンダード演習(4月増刊)
数学ⅢCスタンダード演習(5月増刊)
入試の軌跡 東大(6月増刊)
入試の軌跡 京大(7月増刊)
合否を分けたこの1題(8月増刊)
新数学演習(9月増刊)
入試の軌跡 最難関医学部(10月増刊) - シリーズ書籍
プレ1対1対応の演習/数学Ⅰ
プレ1対1対応の演習/数学A
プレ1対1対応の演習/数学Ⅱ
プレ1対1対応の演習/数学B+ベクトル
数学ⅢCの入試基礎/講義と演習
共通テスト必勝マニュアル 数学ⅠA
共通テスト必勝マニュアル 数学ⅡBC
教科書Next 三角比と図形の集中講義
教科書Next 図形と方程式の集中講義
教科書Next 数列の集中講義
教科書Next ベクトルの集中講義
ちょっと計算も必要な 思考力・表現力・判断力トレーニング 数学ⅠA
ちょっと計算も必要な 思考力・表現力・判断力トレーニング 数学Ⅱ
ちょっと計算も必要な 思考力・表現力・判断力トレーニング 理系微積分
ちょっと計算も必要な 思考力・表現力・判断力トレーニング 数学BC
1対1対応の演習/数学Ⅰ
1対1対応の演習/数学A
1対1対応の演習/数学Ⅱ
1対1対応の演習/数学B
1対1対応の演習/数学Ⅲ
1対1対応の演習/数学C
ちょっと差がつくうまい解法
ハッとめざめる 確率
数学ショートプログラム
数学を決める論証力
微積分 基礎の極意
入試のツボを押さえる重点学習/数学ⅠAⅡB
この問題が合否を決める!(2010~2012年入試)
この問題が合否を決める!(2013~2015年入試)
この問題が合否を決める!(2016~2018年入試)
この問題が合否を決める!(2019~2021年入試)
マスター・オブ・場合の数
マスター・オブ・整数
真・解法への道
ポケット日日の演習 ➀ベクトル・座標
ポケット日日の演習 ➁数列・整数
ポケット日日の演習 ➂場合の数・確率
解法の探求 微積分
解法の探求 確率
解法の突破口
思考力を鍛える不等式
解法へのアプローチ
方針をどう立てるか
数列の難問とその周辺
発展していく三角関数
東大・入試数学 50年の軌跡【1971年~2020年】
京大・入試数学 51年の軌跡【1971年~2021年】
東大数学で1点でも多くとる方法 文系編
東大数学で1点でも多くとる方法 理系編
考え抜く数学 ~学コンに挑戦~
考え抜く数学 理系編 ~学コンに挑戦~
もっと考え抜く数学 ~学コンの発展問題に挑戦~
いかがでしょうか?「こんなのもあったんだ」というものがおおく載っていたのではないでしょうか。そして、意外と基本的な内容をカバーするものがいくつも存在することがわかってもらえるはずです。 なお、『大学への数学』シリーズでは問題難易度を以下のように分けています。
1(易)~10(難)の10段階を次の4段階に大別
A(基本)…5以下、B(標準)…6~7、C(発展)…8~9、D(難問)…10
※東大などの最難関大学を基準として、
・合格するには確実に取らないといけない問題をB(標準)
・数学を得点源として見込むなら解きたい差がつく問題をC(発展) と区分けしています。
そのため、Bレベルまでのマスターでも相当の実力が身につきます。
基本とか標準の意味をよく分かっていない出版社さんなのかもしれません…。
『大学への数学』シリーズのオススメ8選
ここでは、いろいろ存在する大数シリーズの参考書の中から、特に使ってみてほしいものを紹介していきます。シリーズの本はどれも本当に素晴らしいのですが、受験に向けての幹となる部分を鍛えるのに適したものを紹介していきます。すでに使っているというものも出てくるかもしれませんが、改めて確認してみてくださいね。
大学への数学 1対1対応の演習
大学への数学シリーズの参考書としては最も人気のシリーズです。「1対1対応」や「1対1」と略されることが多いですかね?
多くの受験生が使用しており、特に難関大合格者の多くに愛用されてきたシリーズです。合否に直結する入試標準~応用レベル(大数的には基本~標準)の問題が厳選されており、このレベルを確実に解く実力を効率的にみにつけることが可能です。
解答・解説は、解答方針の立て方や体系化を意識したすっきりしたものになっており、実践的で自然な解法を体系的にみにつけることができます。
弱点としては、その紙面構成があげられます。内容が非常に充実している半面、正直レイアウトはそこまで見やすいとは言えません。これは『大学への数学』シリーズ共通の弱点です。慣れてしまえば、すっきりしていてポイントも見つけやすいとなりますが、最初は文字の小ささにより見た目で「難しそう」と感じる人も少なくない印象です。
同レベル帯の参考書として代表的なのは『標準問題精講』ですね。『青チャートの🧭4つ以上の例題やExercise』ともほぼ同じようなレベル帯です。これらは、問題ごとにその解法をパターンとしてそれこそ、一対一で対応させてストックしていくタイプの参考書になっています。これに対して『1対1対応の演習』は、より本質的な応用の利くアプローチや考え方をみにつけることを目標にしています。確かに問題のレベルは同レベルですが、使用方法は大きく異なるので注意してください。
『1対1』に取り組むタイミングとしてよく聞くのは、青チャートを一通り終えた後というパターンですが、私個人としては
『プレ1対1→基礎徹底(+ⅢC基礎)→1対1→スタ演(+ⅢCスタ演)→新数演(理系のみ)』 とつないでいくのがオススメです!
大学への数学 プレ1対1対応の演習
大学への数学シリーズの中で、最も基礎的な内容を取り扱っているのが『プレ1対1対応の演習(略称:プレ1対1)』です。本当の初学者向けの内容(公式の証明など)は載っていないので、『入門問題精講』などで教科書内容を固めたうえで取り組むことが必要です。
数学Ⅰ/数学A/数学Ⅱ/数学B+ベクトル の4冊構成で、ⅢCが入っていませんが、同じ立ち位置の『数学ⅢCの入試基礎/講義と演習』が発刊されているので理系の人も安心してください。
中身は、「効率よくかつ丁寧に分野ごとの学習を進めるのにふさわしい選び抜かれた問題」で構成されています。第1部では教科書の章末問題レベルを固め、第2部で入試基礎レベルに十分対応できる力をみにつけることを目標とした2部構成です。
同レベルの参考書としては、『基礎問題精講』や『青チャートの🧭2~3の例題』があげられます。これらが 解法パターンの暗記 に重点を置いているのに対し、『プレ1対1』では大数シリーズらしく「本質的な応用の利くアプローチや考え方をみにつける」ことを意識した解説になっています。
・数学ⅠAⅡB+ベクトルの一通りの範囲を学習後、『入試数学の基礎徹底』で演習する
・分野ごとに『プレ1対1』→『1対1』の順で進めていく
といった使い方がオススメです。
大学への数学 数学ⅢCの入試基礎/講義と演習
今回紹介する中では最も新しく作られたのがこの『数学ⅢCの入試基礎(略称:ⅢC基礎)』です。『プレ1対1』のⅢC版といえる立ち位置の1冊で、教科書章末レベルから『1対1』への橋渡しに適しています。『1対1』や『プレ1対1』とは構成が異なり、講義編で例題を通して基本事項を習得し、演習編で定着をはかるようになっています。
『プレ1対1』と同じく、完全に初学の人がいきなり取り組むにはややハードルは高いですが、『入門問題精講』などの入門レベルの参考書を終えた人ならスムーズに取り組むことが可能です。
『ⅢC基礎』で教科書レベルであっても難度の高い数学ⅢCの基礎を固め、『1対1』へとステップアップしていくことで入試レベルに無理なく進むことができます。
大学への数学 入試数学の基礎徹底
『入試数学の基礎徹底(略称:基礎徹底)』は、月刊誌である『大学への数学』の3月臨時増刊号として毎年2月末に発刊される1冊です。入試基礎~入試標準(大数的には基本)レベルの入試問題を題材に、数学ⅠAⅡBCの範囲を体系的に整理しなおすことができます。
大数シリーズに共通する、体系的で一般性のある解説になっているので、『プレ1対1』などで学んだ基礎知識がきちんと定着しているかを確認するのに最適です。 『プレ1対1』などで範囲学習を一通り終えた高1・2生や『新数学スタンダード演習』に取り組む前に基礎を短期間で確認したい受験生などに特にオススメできます。
大学への数学 新数学スタンダード演習
『新数学スタンダード演習(略称:スタ演/新スタ)』は、旧帝大や早慶上理といった難関大学志望者の過去問前の演習書として非常にオススメです。特に、ここまでの学習で大数シリーズを利用している場合、きちんと考え方が身についているかを厳選された良問で効率的に確認できます。
『基礎徹底』と同様、月刊誌の臨時増刊号という立ち位置で、こちらは4月増刊号として3月末に発刊されます。毎年更新されるので、最新の入試動向に即した演習ができるのもうれしいポイントです。
一応は、『プレ1対1』や『基礎徹底』を完璧に仕上げることができていれば、これらから直接本書につなげることも可能です。ですが、私としては『1対1』を間に挟むことを強くお勧めします。
本書の後は、
・文系最難関大学(東大・京大・一橋大・早慶)志望の人:『文系プラチカ』や『ハイレベル数学の完全攻略』へ
・理系最難関大学(東大・京大・東京科学大・早慶)志望の人:『新数学演習』へ
と進むのがおすすめです。
ただし、これらへ進む前に一度は過去問を解いてみてください。そのまま過去問に太刀打ちできそうであれば、過去問を中心に学習を進め必要に感じたら併用するというのが効率的です。
大学への数学 数学ⅢCスタンダード演習
こちらは、『スタ演』の数学ⅢC版になります。月刊誌の臨時増刊号という立ち位置も同じで、5月増刊号として4月末に発刊されます。理系の難関大志望者はぜひ取り組んでください。
※注意点やその後の取り組むべき参考書については『スタ演』と同様です。『プレ1対1』『基礎徹底』となっている部分を『ⅢC基礎』に読み替えてください。
大学への数学 新数学演習
『新数演』や『新演』と略される、理系最難関大学志望者の最終到達演習書です。以前と比べるとマイルドな問題が増えていますが、それでも十分難問ぞろいです。具体的には、東大(理Ⅲ以外)や京大(医学科以外)で差がつく1問になるレベル、理Ⅲや京医で合格するならしっかり取り切りたいレベルの問題の集まりになっています。
9月増刊号として8月末に発刊になるので、それまでに『スタ演(ⅢC含む)』を完成させたうえで、少なくとも数年分は過去問を解いておきたいところです。
東大(理Ⅲ)、京大(医)、東京科学大(医)、慶應(医)といった超難関医学部志望者以外は、余裕があれば過去問と並行して進めるくらいの認識で十分です。本書に取り組む時間を確保するかどうかは、英語や理科の仕上がり具合を十分確認して考えてください。
なお、『スタ演』との間にはややレベルの開きがあることには注意してください。本書に取り組みたいがいきなりだと難しすぎると感じる場合は『文系数学の良問プラチカ』『理系数学の良問プラチカ(数ⅢC)』などを挟むようにしましょう。
月刊 大学への数学
1957年の創業から発刊され続けている大学受験向け数学雑誌です。シリーズの本体となる、非常に素晴らしいこの大数ですが、現実にはなかなかここまで手が回らないことが多く、他科目の勉強を優先したほうがいいという受験生が大多数です。
4月号~11月号で高校の学習範囲すべてを網羅できるように毎月テーマ設定がなされ、講義と演習を通して学習を進めていく形式です。12月号以降は総合演習中心になります。掲載される問題は、過去の大学入試の問題が中心ですが、オリジナル問題も含まれます。
編集方針に「高校数学を常に高い視点から捉え、個々の問題の縦横の関連性を自然な発想で解き明かし、 読者をより高いレベルへ導くことをメインテーマとしています。」とある通り、高校数学を体系的にまとめたうえで、学問としての数学にも高校生の興味がわくように工夫がなされています。
数学好きの人が「学力コンテスト(通称:学コン)」「宿題」を通して難問へ挑戦するという使い方だけでなく、そこまで数学が得意ではない人も「自分に必要なレベルの解答力を固める」のに活用することが可能です。
時間さえ作れるのであれば多くの受験生におすすめできる雑誌になっています。
※正直、学コンや宿題は受験に向けてという意味では手を出す必要は全くありません。数学がものすごく得意(ほぼ趣味といえるレベル)という人だけ手を出しましょう。
大学への数学シリーズに取り組むべき時期
ここまで、是非取り組んでみてほしい大数シリーズを紹介してきましたが、「どの時期に取り組むべきなの?」と疑問に思っている人もいると思います。ここでは、志望校別に、この時期に取り組めると理想的だよねというスケジュール例を紹介していきますので、学習計画を組む際の参考にしてください。
なお、どのレベルを目指す場合であっても、大数シリーズに入る前段階として、『入門問題精講』や『初めから始める』といった入門レベルの参考書で一通りの学習を済ませてください。
地方国公立大学や日東駒専・産近甲龍志望の人
このレベルを目標にする場合に使ってほしいのは、『プレ1対1対応の演習』と『入試数学の基礎徹底』、『数学ⅢCの入試基礎』です。
- Step 1高1の4月~3月
数学ⅠAⅡB+ベクトルの入門レベルを終わらせましょう。
- Step 2高2の4月~2月
『プレ1対1』にじっくり取り組みましょう。並行して、『ドラゴン桜式計算ドリル』などで計算力も鍛えてください。
理系の人はこれらに加え、数学ⅢCの入門レベルも進めていきます。
- Step 3高2の3月~高3の8月
『基礎徹底』と『ⅢC基礎』で入試レベルを鍛える時期です。
計算練習も継続するのが重要だと意識してください。
- Step 4高3の9月以降
過去問を中心に、『文系の数学 重要事項完全習得編』などで実践レベルの演習量を確保していきます。
共通テスト受験者は、夏休みから共テの過去問にも取り組めるようにしておきましょう。
中堅国公立大学やGMARCH・関関同立志望の人
このレベルを目標にする場合に使ってほしいのは、『プレ1対1対応の演習』と『入試数学の基礎徹底』、『数学ⅢCの入試基礎』、『1対1対応の演習』です。
- Step 1高1の4月~10月
数学ⅠAⅡB+ベクトルの入門レベルを終わらせましょう。
- Step 2高1の11月~高2の4月
『プレ1対1』にしっかりと取り組みましょう。
並行して、『ドラゴン桜式計算ドリル』などで計算力も鍛えてください。大丈夫そうであれば、『合格る計算』の方がおすすめです。
理系の人はこれらに加え、数学ⅢCの入門レベルも進めていきます。高2の5月までに終わらせるのが目標になります。
- Step 3高2の5月~9月
『基礎徹底』と『ⅢC基礎』でここまでで学んできた解法を実際に使えるように演習を進めます。
計算練習も継続するのが重要です。『合格る計算』などで、速さと正確性の向上を図ってください。
- Step 4高2の10月~3月
『1対1』に取り組み、より実践的な思考プロセスを習得するようにしていきます。
もちろん、計算練習も継続してくださいね!
- Step 5高3の4月~8月
『入試の核心(文系/理系標準編)』や『Can Pass』などで、受験に必要な解答力を磨き上げましょう。
共通テスト受験者は共テの過去問にも取り組み始めてください。共テで7割以上を目指すには、それなりの対策が必要です。なめてかかると大失敗につながります。
- Step 6高3の9月以降
過去問を中心に、実践レベルの練習を強化していく時期です。
これまでに取り組んできた参考書をしっかりと復習し、基礎の抜けが出ないように気をつけましょう。数学で高得点を確実に取って逃げ切りたいという人は、余裕があれば『スタ演(理系はⅢC含む)』を並行して進めるのもいいでしょう。
旧帝大や早慶上理志望の人
このレベルを目標にする場合に使ってほしいのは、『プレ1対1対応の演習』と『入試数学の基礎徹底』、『数学ⅢCの入試基礎』、『1対1対応の演習』、『新数学スタンダード演習』『数学ⅢCスタンダード演習』です。
- Step 1高1の4月~9月前半
数学ⅠAⅡB+ベクトルの入門レベルを終わらせましょう。
- Step 2高1の9月後半~高1の2月
『プレ1対1』に取り組みましょう。
理系の人はこれに加え、数学ⅢCの入門レベルも進めていきます。高2の4月(GW前)までに終わらせるように進めてください。
- Step 3高1の3月~高2の8月
『基礎徹底』と『ⅢC基礎』でここまでで学んできた解法を実際に使えるように演習を進めます。
このあたりからは計算練習も並行して進めるようにしてください。『合格る計算』で、速さと正確性の両方を鍛えることが重要です。
- Step 4高2の9月~2月
『1対1』に取り組み、より実践的な思考プロセスを習得するようにしていきます。
もちろん、計算練習も継続してください。
- Step 5高2の3月~高3の8月
『スタ演(理系はⅢC含む)』で、受験に必要な解答力を磨き上げます。
この期間で完璧になる必要はありませんが、少なくとも6割以上は解けるようにしておきたいところです。
加えて、夏休み中に志望校の過去問には1年分でもいいので必ず取り組んでください。
共通テスト受験者は共テの過去問にも取り組み始める必要があります。共テで7割以上を目指すには、それなりの対策が必要ですし、志望校の実際の問題レベルを意識しての演習が今後重要になります。
- Step 6高3の9月以降
過去問を中心に、実践レベルの練習を強化していく時期です。
これまでに取り組んできた参考書をしっかりと復習し、本番できっちり得点できるように地力を固めてください。
東大・京大・一橋大・東京科学大や医学部志望の人
このレベルを目標にする場合には、相当の覚悟と早期に取り組み始める実行力が必要です。とはいえ、使っていく参考書を無駄に増やす必要はありません。『プレ1対1対応の演習』と『入試数学の基礎徹底』、『数学ⅢCの入試基礎』、『1対1対応の演習』、『新数学スタンダード演習』『数学ⅢCスタンダード演習』を使用し、その完成度を高めきることが大切です。
- Step 1高校入試が終わったらすぐ~高1の7月
数学ⅠAⅡB+ベクトルの入門レベルを終わらせましょう。
- Step 2高1の8月~1月
『プレ1対1』に取り組みましょう。
理系の人はこれに加え、数学ⅢCの入門レベルも進めていきます。2月までに終わらせるように進めてください。
- Step 3高1の2月~高2の5月
『基礎徹底』と『ⅢC基礎』でここまでで学んできた解法を実際に使えるように演習を進めます。
このあたりからは計算練習も並行して進めるようにしてください。『合格る計算』で、速さと正確性の両方を鍛えることが重要です。
- Step 4高2の6月~11月
『1対1』に取り組み、より実践的な思考プロセスを習得するようにしていきます。
もちろん、計算練習も継続してください。
- Step 5高2の12月~高3の6月
『スタ演(理系はⅢC含む)』で、受験に必要な解答力を磨き上げます。
この期間で完璧になる必要はありませんが、少なくとも7割以上は解けるようにしておきたいところです。
加えて、夏休み中に志望校の過去問には1年分でもいいので必ず取り組んでください。
共通テスト受験者は共テの過去問にも取り組み始める必要があります。共テで8割以上を目指すには、かなりの対策が必要です。共通テストを絶対に舐めないようにしてください。
- Step 6高3の7月~8月
志望校の過去問に取り組みましょう。『スタ演』にきちんと取り組めていれば、まったく手が出ないという事はないはずです。じっくり時間をかけて、「自力で答案を完成させてみる」ことを重視しましょう。
夏休みの2か月間で、最低5年分は取り組んでください。
- Step 7高3の9月以降
あくまでも過去問を中心に、実践レベルの練習を強化していく時期です。
これまでに取り組んできた参考書をしっかりと復習し、本番できっちり得点できるように地力を固めてください。
また、過去問に取り組んでいて必要性を感じた場合には、『ハイレベル数学の完全攻略』や『上級問題精講』、分野別の参考書をうまく活用していきましょう。
東大理Ⅲ・京大医学部・慶応医学部などの最難関医学部志望の人
このレベルを目標にする場合には、相当の覚悟が必要です。このようなことはあまり言いたくないのですが、このレベルになると努力だけではどうにもならない部分も出てきます。
使っていくのは『プレ1対1対応の演習』と『入試数学の基礎徹底』、『数学ⅢCの入試基礎』、『1対1対応の演習』、『新数学スタンダード演習』『数学ⅢCスタンダード演習』『新数学演習』です。
- Step 1高校入試が終わったらすぐ~高1の6月
数学ⅠAⅡB+ベクトルの入門レベルを終わらせましょう。
- Step 2高1の7月~11月
『プレ1対1』に取り組みましょう。
理系の人はこれに加え、数学ⅢCの入門レベルも進めていきます。12月までに終わらせるように進めてください。
- Step 3高1の12月~3月
『基礎徹底』と『ⅢC基礎』でここまでで学んできた解法を実際に使えるように演習を進めます。
このあたりからは計算練習も並行して進めるようにしてください。『合格る計算』で、速さと正確性の両方を鍛えることが重要です。
- Step 4高2の4月~9月
『1対1』に取り組み、より実践的な思考プロセスを習得するようにしていきます。
もちろん、計算練習も継続してください。
- Step 5高2の10月~3月
『スタ演(理系はⅢC含む)』で、受験に必要な解答力を磨き上げます。
この期間で完璧になる必要はありませんが、少なくとも7割以上は解けるようにしておきたいところです。
加えて、夏休み中に志望校の過去問には1年分でもいいので必ず取り組んでください。
共通テスト受験者は共テの過去問にも取り組み始める必要があります。このレベルを目指すには、共通テストでは9割が目標になります。共テで8割以上を目指すには、かなりの対策が必要なので、共通テストを絶対に舐めないようにしてください。
- Step 6高3の4月~5月
志望校の過去問に取り組みましょう。『スタ演』にきちんと取り組めていれば、まったく手が出ないという事はないはずです。じっくり時間をかけて、「自力で答案を完成させてみる」ことを重視しましょう。
2か月間で、最低5年分は取り組んでください。
- Step 7高3の6月以降
あくまでも過去問を中心に、実践レベルの練習を強化していく時期です。
これまでに取り組んできた参考書をしっかりと復習し、本番できっちり得点できるように地力を固めてください。
また、並行して『新数演』にも取り組み、本番での取りこぼしを防げるように実力を磨いていってください。
結局、『大学への数学』シリーズってどうなの?
『大学への数学』シリーズは、高校数学を学ぶすべての受験生にとって、非常に頼れるシリーズです。教科書レベルの基礎固めから難関大学向けの応用問題まで幅広い内容をカバーしており、目的や現在の学力に合わせて選べる多彩なラインナップになっています。
数学の基礎から固めたい人には、『プレ1対1対応の演習』や『入試数学の基礎徹底』『数学ⅢCの入試基礎』が最適です。これらは教科書の章末問題レベルから入試基礎レベルの問題を通して、入試数学の土台となる力を養うことができます。
標準レベルの問題を確実に得点源にしたい人には、『1対1対応の演習』シリーズがピッタリです。このシリーズでは、厳選された問題と体系的な解説を通じて、応用力のベースを固めることができます。
難関大学を目指す受験生には、『新数学スタンダード演習』や『新数学演習』が最適です。これらは高度な問題を通じて、実践的な数学力を磨き、他の受験生と差をつける力を身につけることができます。
『大学への数学』シリーズのもつ大きな魅力は、問題の選定が非常に優れていることにもあります。解法のパターンを暗記するだけでなく、「なぜこの解法を選ぶのか」といった考え方を重視しており、数学的な思考力を鍛えることができます。
大数シリーズは、数学を武器にしたい受験生にとって非常に価値があるのはもちろん、入試基礎レベルを確実に固めたい人にも効果的です。適切な書誌を選び、継続的に取り組むことで、確実に数学力が向上します。
このシリーズで、単なる受験対策にとどまらない数学的な思考力を高めることは、将来にも大きく役立ちます。あなたの志望校合格への大きな一歩として、ぜひこのシリーズを活用してみてください。
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